強いブランド作り & 価格戦略
★★ 強いブランドの作り方 ★★
今回はブランドについて。
ブランド論の第一人者デービッド・アーカーはその著書の中で強いブランドの作り方を
教えてくれています。
自社のブランドを考えるにあたって、
「ブランドをどう見られたいのか?」と
「今、ブランドがどう見られているのか?」の
ギャップを把握して強いブランドを作る方法を考えましょう。
例えばアップルはもともとパソコンオタク向けに洗練された商品を提供する会社でした。
そこをジョブズが「高級品にしたい」と考え贅沢品を参考にし、直営店展開し
「アップル=クール」というキャンペーンを行った結果、
ユーザーが高額所得者となり、ブランドイメージが高級品&クールとなりました。
強いブランドには以下の3つが備わっています。
1.機能的な便益…顧客にとって、早い、うまい、便利など
2.情緒的な便益…顧客に好意的な感情を抱かせるようなもの。カッコイイ、高級感がある、
楽しいなど
3.自己表現的な便益…その商品・サービスを買ったり使ったりすると自己アピールに
つながるもの。自慢、誇り、こだわりなど
自社のブランドがどう見られたいのか、また今どう見られているのか。ぜひ今一度見直して
強いブランドを作っていきましょう!
★★ 「価格戦略が儲けを決める!」 ★★
かつて、京セラ名誉会長の稲盛和夫氏が「値決めは経営」と語ったように、
価格戦略は事業の根幹を成すもののひとつです
企業がどれだけ儲かるかは価格次第です。
価格は顧客が感じる価値によって正しいかどうかが決まります。
顧客が「これなら支払う」と思える価格でなければ不正解です。
顧客が感じる価値に基づいて価格の正否が決まるということは、
顧客がどのように感じるのか、人の心理まで考える必要があると言えます。
最近の事例でいうと、大塚家具のお家騒動。
従来の大塚家具は、高級家具の販売と、会員制によるプレミアム感の演出を売りにしていました。
ところが、業績不振による経営者の交代に伴い、高級家具から中級家具の販売に舵を切りました。
しかし、これがうまくいきませんでした。
価格の安さという面では大塚家具はニトリやイケアに敵いません。
ニトリやイケアは価格の安さで顧客を集める価格戦略を採っているからです。
かつてのような高級感は味わえない、かと言ってそれほど安くもない。
この中途半端なポジショニングが客離れを引き起こしたと考えられます。
従来の顧客にはそっぽを向かれ、新たな顧客を開拓することができなかったということです。
価格戦略において、低価格戦略か高価格戦略、どちらかを選ぶことは重要な判断であり、
一度決めてしまうと、そこにアンカーされ、途中で変更することは困難です。
値引きはいわば「会社への損失」です。
逆にわずかな値上げで儲けは格段に増えます。
また、今後の商談時に「前回これだけ値引きしてくれたんだから、
今回も同じくらい値引きしてくれるよね?」とお客様に思わせる下地を作ってしまいます。
年を経るごとに、その損失が甚大なものになっていくわけです。
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