知識の創造 & 顧客開拓と顧客維持
★★ 知識の創造 ★★
「知識の創造」についてのお話です。
皆様は今まで培ってこられた様々な経験や知識をお持ちだと思います。
そうした個々の経験や知識を徹底的に共有し活用することで、今まで以上の会社の成長が
見込めるかもしれません。
自動車メーカーのホンダでは、1982年に発売されたシティを開発する際に、3日間に渡り
個人が持っている経験や知識をとことん出し合い共有しました。自分の経験に基づく知識は
一言では説明が難しいのですが、とにかく議論し合うことでこれを共有しました。
次に共有した経験や知識を組み合わせ、知識をコンセプトという形にした結果、シティが
誕生しました。
このシティのプロジェクトに参加したメンバーは、シティ開発に携わって得た経験と知識を、
他のプロジェクトでも共有し新たな知識を創造していくことができました。
ホンダのように会社として知識を創造するためには、知識を個人のものとせず、組織的な
戦略の一つとして意識し、共有できる場をつくることが重要です。
★★ 新規顧客開拓と顧客維持 ★★
「売上を増やすために新規顧客の獲得に力を入れる」
もちろん新規顧客の獲得は大事なのですがそればかりに注力しすぎてもいけません。
会社の利益を増やすために大切なのは今の顧客を大切にすることです。
基本となるのが顧客維持率という指標です。顧客維持率とは一年後も取引のある
顧客の比率です。
顧客維持率50%だと5年後に残っている現在の顧客は3%だけです。
これではどれだけ新規顧客を獲得しても会社の利益は増えません。
今の顧客を大切にするには顧客ロイヤリティという考え方があります。ロイヤリティとは
絆という意味です。
ディズニーランドは来場者の98%がリピーターであり、ディズニーランドは顧客を
裏切らないように常に新しい「夢の空間体験」ができるように努力しています。
顧客ロイヤリティの高いディズニーランドの顧客は入場チケットを買うだけではなく、
グッズ購入、クチコミ紹介、少々価格が高くても気にしなくなるなど様々な利益を
企業にもたらしてくれます。
低収益に苦しむ企業はこの仕組みを理解せず新規顧客開拓が一番大事と考え消耗戦を
繰り返しているところが少なくありません。
新規顧客開拓が一番大事という考え方をすこし変えると企業の新たな可能性が見えるかも
しれません。
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