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ゲーム理論 & コア・コンピタンス経営

★★ 経営に役立つゲーム理論 ★★

「経営に役立つゲーム理論」に関してです。

ビジネスの世界では、ライバルとの戦いで「勝ち負け」もあれば「共倒れ」になる事も
少なくない。一方で、「双方が勝つ」場合もある。
このようなライバルとの戦いに役立つのが「ゲーム理論」です。

本理論は、ビジネスを「プレイヤー」「付加価値」「ルール」「戦術」「範囲」の5つの
要素で構成し、頭文字を取ってRARTSと位置付けています。

1.プレイヤー
顧客からみて自分の参加でゲームがどう変わるかを考える事が重要です。
この時、プレイヤーは自社・ライバルのみならず、
「補完的生産者」や「供給者」を含めた価値相関図で、
全体のプレイヤーを見る事により単純な「勝ち負け」の発送から脱却出来ます。

例えば、コカ・コーラは甘味料を特許を所有し独占販売するモンサントより仕入れて
いました。
しかし、その特許が切れると新規参入者であるHSCが甘味料の生産を始め
コカ・コーラに安く売り始めました。
当初、コカ・コーラはHSCの参入を歓迎したが、結局モンサントの甘味料を使い
続けています。

なぜか?

モンサントがライバルの参入により交渉力が弱まった結果、
コカ・コーラは実績と定評のあるモンサントから甘味料を安く買い叩けるようになった
からでした。

HSCは参入前にコカ・コーラと交渉し専売契約等を締結しておけばこのような事態に
ならなかったかもしれません。

ここで重要な点は、「他者の視点でゲームを見る」事です。

2.付加価値
付加価値で重要な点は「希少性」です。

「ダイヤは採掘が難しく希少」と思われがちですが、
実は採掘量は増えています。
殆ど全てのダイヤはデビアスの流通システムを通じて販売されており、
デビアスが供給制限をする事で、希少性⇒高価を維持しています。

3.ルール
ルールがゲームの進め方を決めるが、ルールは変えられます。

私が若いころは、映画を自宅で見るにはTUTAYAでレンタルしその都度料金を
支払っていました。
ところ今は、Netflixの定額制に加入し映画が見放題です。

業界や慣行に捕らわれず、ルールを変える事で優位性を打ち出す事も可能です。

4.戦術
マイクロソフトの「パワーポイント」はプレゼンの定番ソフトですが、
当初不人気で人々は他社製品を使っていました。
そこで、マイクロソフトは、価格を据え置き人気のワードとエクセルをセットにし、
「マイクロソフトオフィス」として売り出す事で定番ソフトにする戦術をに成功しました。

5.範囲
ゲームの境界線も変える事が出来ます。
他のゲームと繋げて範囲を変える事例としては、
ホテルが宿泊客にレストラン割引券を渡す場合です。
宿泊と飲食という別々のゲームを繋ぐ事で相乗効果が期待出来ます。

現実のビジネスの場では様々な競争が行われていますが、
相手の手の内を知る事で自社に有意な展開を行う事が可能となります。

 

★★ 自社の強み ★★

先が見えない不安の中で、我慢の時期が続きますが、
このような時こそ、今一度自社の経営を振り返ってはいかがでしょうか?

未来を開く原動力は、自社の強みにあります。

この自社の強みのことを「コア・コンピタンス」と言います。

このコア・コンピタンスは1990年代のアメリカで提唱されたました。

この時代、アメリカ企業は日本企業に押されており、日本企業の成長の源が
「コア・コンピタンス」であるということに気付きました。

このコア・コンピタンスは、企業の「コア技術」と「顧客の利益」から成り立っています。

例えば、
ソニーの「小型化技術」と「携帯性」が組み合わさったのがウォークマン(古い)。

apple独自の「デザイン力」と「利便性」が組み合わさったiphone。

スターバックスは「高品質」と「ブランドイメージ」が組み合わさったサービス
(キャラメルマキアートが好きです)。

「コア技術」と「顧客の利益」を考え抜くことが、強い製品・サービスを生み出します。

多くの企業は「自社ならではの強み」を持っているはずです。

他社には真似できない技術と、それがお客様にどう喜ばれるのか

それに気付き・磨き・顧客の利益は何かを追求し、再び経済が回復する時に備えましょう。

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