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さくら経営ニュース

[No.361] イノベーションのジレンマについて

突然ですが、携帯電話はどこのメーカーのものをお持ちですか?
完山会計事務所では、半数以上の職員がアップル社のiPhoneを使用しています。

思い起こせば10年前位までは、ガラパゴス携帯(いわゆる折り畳みの携帯)を使って
いたように思いますが、iPhoneを中心としたスマートフォンが一気に普及・浸透しました。

企業が既存顧客のニーズに耳を傾け、より高品質の製品サービスを提供することに
注力した結果、顧客が抱く別の需要に気付けず、異質の技術革新によって登場した
新興企業にシェアを奪われてしまうことがあります。

特に大企業は、すでに大きな市場を作り上げてしまっているがゆえに、自分たちの
既存市場を破壊してしまうような製品の投入がしづらくなってしまうのです。

これを「イノベーションのジレンマ」と言います。

企業のイノベーションのジレンマは、多くの事例があります。

①デジタルカメラとスマホカメラ
カメラ機能の備わったスマートフォンが登場。当初はカメラの性能が悪く、
デジタルカメラと住み分けできると考えていたが、スマートフォンのカメラの画質が
向上したことによりデジタルカメラは苦戦を強いられています。

②レンタルDVDと動画配信サービス
NetflixやHuluなどの定額制動画配信サービスやYouTubeの普及により、スマホで
いつでもどこでも動画を楽しめるようになり、DVDを借りるためだけにレンタル
ショップに足を運ぶ人が減少。店舗型レンタルショップの閉店が相次いでいます。

③ソニーのウォークマンとiPod
そにーのウォークマンは、有名な携帯型音楽プレーヤーであり、世界中でブレイクし、
ウォークマン以外のほかのメーカーは偽者扱いされたほど普及しました。ところが、
iPodという革命的なイノベーションにより、当時一強だったウォークマンを一瞬で
追い抜いてしまいました。

企業の大きさに関わらず、イノベーションのジレンマは起こりうる問題です。

現在、得意分野としている事業がある場合、その事業をどのように伸ばすか?維持するか?
ということに徹してしまいがちです。
そして多くの場合、イノベーションのジレンマが起きるのは、今までの経験を元に経営者が
守りの姿勢で行うという判断が発端となります。

イノベーションのジレンマに陥ることを防ぐためには、
時代の変化やユーザーニーズの変化を先読みして、将来の可能性を見据えて新しい技術を
取り入れることを恐れないこと、そして思考を固定しないことが肝要であります。

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